先日、妻が京都のとあるカフェを訪れたところ、その場にいあわせた女性のお客さんがカフェ好きの韓国人で、以来当店にもたびたび訪れてくれるように。話を聞くとソウルの方ではなく、京畿道・安養(アニャン)市からわざわざ弘大まで来ており、しかも安養でカフェを運営されているとのこと。安養という私の知らない町で、どのようなカフェを営んでいるのか気になり、8月に訪れてみました。安養はソウル駅から地下鉄1号線で約40分の位置にあり、遠いと言えば遠いし近いと言えば近い。

目指すカフェ「Abutpi」(韓国語の発音だとオボトゥピになるようです)は、昔ながらの店が並ぶ下町エリアにありました。ところどころにおしゃれな店があり、小さな望遠洞を思わせます。


古い住宅を改造し、ビンテージ家具が並ぶ「Abutpi」は、既に安養屈指の人気カフェとなっているよう。雰囲気のある空間と美味しいコーヒーに、思わず癒されました。このカフェはオーナーがひとりで切り盛り、しかも店内には皮工芸のスタジオもあり、時間のある時は作業もされるそうで、そのDIYなスタイルがかつての弘大の店っぽく、好感を持ちました。
何よりこの店に出会えたことで、安養という知らない街にぐっと親近感が湧きました。カフェを訪れた後は近くの伝統市場や繁華街をぶらつき、繁華街の中に突然現れた日本統治時代の建物を見学しながら、この町の人々の生活に思いを馳せました。
インスタ
www.instagram.com/abutpi_cafe/
毎月第4土曜、北陸中日新聞に連載中の雨乃日珈琲店だより、7月分は
こちら(新聞ウェブサイト)でもご覧いただけます。清水が原稿、池多が書を担当しています。
また、金沢出身の池多がコーディネーターとして関わった、韓国語の旅本『ある日には金沢』が、5月に韓国の書店で発売されました。韓国人エッセイストのイロさんが文、写真家モモミさんが写真を担当し、3人で金沢を歩いてつくりました。

8月15日に発売される、
大阪発ローカルカルチャーマガジン『IN/SECTS』Vol.11にて、清水がお気軽なコラムを書きました(光栄です)。ぜひご覧下さい。