
1988年に行われたソウルオリンピックをキーワードに、歴史をひも解く内容です。オリンピックが韓国の経済発展に与えた影響(※1)を始め、文化の変遷や並行して進められた民主運動(※2)にまで言及しており流石です。
※1 選手村が後に居住用のアパートとして活用されるなど、ソウルオリンピックは生活インフラを向上させました。経済成長段階で開催されるオリンピックと、既に成熟した東京で行われるオリンピックの違いに思いを馳せます。
※2 ソウルオリンピックは朴正煕、全斗煥という独裁政権において推進されましたが、同時に民主化運動も激化し、開催直前の1987年に盧泰愚が民主化宣言を行います。

ソウルオリンピックのマスコット「ホドリ」もいっぱいでした。写真はホドリフォントです。

こちらはパラリンピックのマスコット「コムドリ」だそう。どこかせんとくん的ではあります。

続いては当店のすぐ隣のエリアである、新村エリアの歴史を紐解く「青年文化の開拓地・新村」。個人的にもなじみ深いこの町が、どのような変遷を経てきたのかを興味深く見せてくれます。

現在、現代百貨店がある場所には、1989年まで「新村市場」という伝統市場が入っていたようです(左写真、かつての市場の様子は1979年撮影)。現代百貨店の前身であるグレイス百貨店は1992年に誕生。現在まで建物に変化がないのは嬉しいですね。

「新村派」ミュージシャンを紹介するコーナーも。学生街の新村は70年代末からアンダーグラウンドミュージシャンが数多く活動したそうで、「新村ブルース」「トゥルグッカ」などが新村のライブハウスで活動してきました。90年代末からその舞台は弘大に移ります。
「青年文化の開拓地・新村」の展示図録は当店にも確保しておきましたので、展示を見逃した方はご利用ください。