テーブル再塗装
それは午前中、僕の携帯電話にかかってきた、副店長からの国際電話から始まった。「で、ムク材はオイル仕上げなんでしょ?」
それはそうでしょ、ムク材っつったらオイル仕上げでしょ、と思いながら現場で塗材の缶を見たら、思いっきり「ラッカー」と書いてあった。おかしい、デザイナーさんにはオイルと伝えたはずだったのだが、伝わってなかったのか。しかし現場で塗材を見せられ、無色ならいいでしょと無知なままオーケーしたのも僕だ。
再塗装のメリット・デメリットについて彼と話し合い、すったもんだの上、結局自分が机のラッカー塗装をすべてはがし、オイルを塗ることになった。幸い今週は旧盆期間中で、ほとんどの会社は大型連休。これぐらいしか進められることがない。
おかげでオイル塗装については詳しくなった。日本ではドイツのオスモカラーがよく使われているようだけど、これが韓国ではあまり流通していない。連休前になんとか取り寄せ、次はグラインダーで机の塗装を剥がす。
最初に手に入れた60番の紙やすりでは、1つの机の塗装をはがすだけでほぼ半日かかり泣きそうになったが、別の店でさらに目の荒い40番の紙やすりを見つけ、作業時間を大幅に短縮することに成功。それから数種の紙やすりで表面をなめらかにし、オイルを薄く塗っていく。オイルを塗り上げてから、仕上がりが気に入らず、再び塗装を剥がしたものもあった。
まるまる5日間をこの作業に費やし、作業台を除くほとんどのムク材を、オイル仕上げに塗り終わった時は、自分はオイル仕上げの鬼なのではないかと思い、店の中に漂う木の香りを吸いながら悦にひたったものだが、のちに副店長が来韓、僕の入魂のオイル仕上げを見、作業台のラッカー仕上げと比較して一言、「これ、別にオイル仕上げじゃなくても良かったね」。あなたは鬼ですか。
tencho
市場めぐり
備品を購入しようと、ありとあらゆるもののジャンク品が売っている新堂洞まででかけました。

それぞれ、何を焼く機械なのだろう。

樽の品揃えが素晴らしいエリアも。

これこれ、こういう石が欲しかったんすよ(何に使うかはまた後ほど)。
あと、バケツを買おうとソウル市内をさまよったのだが、本気で見つからない。ホームプラス・ロッテマートなどの大型スーパーでは、バケツがあるかと聞くと鍋を勧められるし(鍋は鍋だろう?)、もっと巨大な南大門市場では、案内所の人に「無いからダイソーに行け」と言われる始末。結局ダイソーにもバケツはなく、かろうじて無印良品にスタイリッシュな小さいものがあったが、国産の安くて普通なものが欲しい。
韓国の人はいったい水を汲むときにどうしてるんだ?とも思ったが、そもそも韓国にもバケツという言葉があるし(「バケス」と発音する)、韓国の至るところで見かけた記憶がある。ソウル市内を歩き回り、日も暮れあきらめかけて家に帰ろうとしたその時、家のすぐ近くのおばちゃんがやってる小さなスーパーで見つけました……でかい売り場に行けば行くほど欲しいものがないというマジック。
tencho
ガラス拭き
工事直後の店舗は何も物を置けないので、まず掃除から。この日はガス屋を待ちながら(何度も電話しているのになかなか来ねえ)、やりきれなさをぶつけるように、ほぼ1日かけてガラスを磨いていたのだけど、ガラス拭きというのはひとつの宇宙だなと思った。少量の洗剤で表面を軽く拭き、まるめた新聞で水分をふき取るのだけど、力を込めて拭けば拭くほど、そこにガラスが無いかのようにテカテカになり、やがて時間も思念も吸い込まれていく。長島有氏の小説のワンシーンを思い出した。
tencho
食品衛生法による営業申告書
前回獲得した第2の衛生教育終了証を手に、食品医薬品安全省へ。書類と引き換えに、食品等輸入販売業営業申告書を手に入れた(まさにゲーム感覚)。係りの人によると、後は輸入申告書を記入すれば良く、詳しくはサイトを見るようにとのこと、なーんだ楽勝じゃんとほっと胸をなでおろしたが、ここから先に苦難が待ち構えているとは、当時の私には知る由もなかったのである。
tencho
木浦市「幸せいっぱいの家」


木浦は敵産家屋(日本統治時代の日本家屋)を保存しながら運営するカフェも多く、建て物好きとしては興奮します。
tencho
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